NHK総合の「しげちゃんにあいたい〜長崎・被爆63年目の夏に〜−長崎原爆の日 平和への祈り−」を偶然見る。
てっきり、解決した事についてのドキュメンタリーだと思って安心して見ていたので、現在進行中のものと知って驚く。
長崎の原爆投下で被爆した「みっちゃん」が偶然にも投下直前に建物内に入ろうと誘ってくれた幼なじみの「しげちゃん」に改めてお礼を言いたく、その消息を辿っているというドキュメンタリー。原爆孤児になって久留米へ行ったと思われるしげちゃんの明確な消息は分からず、恐らくしげちゃんと思われる少年を見た人の情報だったり、しげちゃんをしっかり見ていたと思われるが2年前に認知症になり当時の記憶を失った方に会いに行ったり、成人後のしげちゃんらしき人の情報までは入手出来たけど、決定打はなく、未だ探しているようだった。
自分は被爆したものの、伴侶も得て、子供も出来、それなりの幸せを手に入れたけれど、聴取した情報がしげちゃんのものならば、必ずしも幸せとは言えない人生を送っているしげちゃんを思うと、自分の幸せはしげちゃんから奪った幸せなのではないかと自問する「みっちゃん」が印象的だった。しげちゃんのお陰で体に傷一つ負うことなく済んだものの、消せない負い目を背負ってしまったというのが、やりきれない。
この放送をきっかけにみっちゃんがしげちゃんと出会う事が出来て、実はしげちゃんもしげちゃんなりに幸せだったという風になればいいなとは思う。