演劇女子部*1「LILIUM」を観に行ってあやちょに心をわしづかみにされたというよりむしろ銛で突かれた私ですが、その後初スマイレージ単独ライブ遠征には行ったものの、結局「SMILE FANTASY（通称スマファン）」は時期が近かった事もあり行けませんでした。
結果、「いや、あなたね、脚本末満健一よ、仕上がりがどうなるかなんて分かりきった事でしょうに」と言われても仕方のない「ありふれた日々の中のとある一日譚」みたいな平凡なようで素晴らしさを感じさせる名作*2が誕生して、DVDで観て唸り、武道館での田村芽実卒業スペシャルにて劇中歌のイントロが流れてきただけでウォンウォン泣いてしまった訳ですが。
そんな事もあり、また芝居をやると知ったらそれは行かないといかんなと思う訳です。たとえあの田村芽実が抜けた後の舞台であっても。しかも正直末満健一脚本！みたいな安心感がなくっても。
ところが、上演が始まるや否や、ツイッターで目にするざっくりとした感想は絶賛が大半なんですね。ハロ！ステの練習風景すらもネタバレになってはいけないと全力でネタバレ回避をして*3観てきました。1回だけでは拾い切れない部分もあると思い、2回観ました。欲を言えば、初演と千穐楽を観られるとベストですが、その機動力を持ち合わせてないので2日続けて観てきました。
細かい設定を敢えて読まずにの各人物観
- 葛城弥生（和田彩花）…叩き上げでのし上がっていけそうだけど、時代がまだそれを許していないので、機会を求め続けている女性。相当ガツガツしている印象で、「鬼の弥生」の異名を持つが、もし時代が時代であれば、逆にここまでギラギラしていなかったのかもしれない。途中心を挫かれた時に弥生の弱さ、というか今まで何くそとやってきた事が露わに。
そういう一面のある女性だと知っていなければ、「うわーっ、きっつー。怖い怖い」と個人的には苦手なタイプに映る。 - 山口桜（中西香菜）…ふんわりしているようにも思えるが、その時代に海外で腕を磨いてきたというのはやはり彼女もまた相当に戦って地位を築いてきたのだろうな、と。顔がとかじゃなくて役のイメージから女優さんを当てるなら室井滋さんが桃井かおりさんが私のイメージ（少しとぼけていそうで、芯がある）。
- 佐山孝太郎（竹内朱莉）…優しいチャラ男。といっても勿論、自分の仕事に誇りを持っており、家族もまた誇りに持っている。雑に扱われる事もあふけど、なんだかんだと優しい男性。
- 三田愛子（勝田里奈）…ふんわりしたちょっとのんびりしたような娘さん。でも、心優しい。だけど、リーダーシップタイプではないので、押し切られてしまうと不本意ながらも従う。
- 西園寺実（室田瑞希）…美智子の事が好きで好きでたまらない許嫁。少し頼りなさそうに思える部分もあるけど、全体的にナイスガイ。美智子の事となれば、勇気を出して行動出来る男性。
- 奥山良子（相川茉穂）気の良い女中さん。生い立ちなど一切触れられなかったけれど、美智子に使えつつ、時には友達のように（でも、一線は引きつつ）接する機転の利く女性。
- 江森華子（佐々木莉佳子）…私が一番！絶対的な自信の持ち主。負けん気があって、そして才能もある。相当な勝ち気ではあるけれども、終盤の言動から分かるように一本気な娘さん。
- 細川美智子…ふと自分の一生について考え、オーディションを受けたことから自分に目覚める娘さん。ただ、のりこへ言い付ける場面などから、元々勝ち気な部分も含まれていたのでは。許嫁の実氏は美智子にメロメロなんだけど、具体的にどんなところが好きだったのかが気になる。
- 岬かよ（笠原桃奈）…家庭を支える苦労人。常識をわきまえている。正義感もあるのだろうけれども、背に腹はかえられないと考える現実的な？堅実な面も。
- 細川典子（清野桃々姫）…ちょっとませた、でも聡明で広いものの見方ができるお嬢さん。
- 細川節子（佐藤友紀）…ビジュアルだけ見て勝手にもっとヒステリーなタイプかと思っていたのだけど、古風ではあるものの、思っていたより全然良い人。美智子、典子のお母様。
- 梶井副編集長（ヒルタ街）…敵役。絵に描いたような古いタイプのエロオヤジ。これでもか、これでもかと弥生を目の敵にする。生意気もさることながら、そういう枷がなければ、弥生が自分を脅かす存在と思ったのでは。
登場人物の中で一番好きなのはビジュアル含めて実様です。（理由も含めて(2)に続く…筈）
